公開日:2014.01.20
【副作用】
抗がん剤による副作用のセルフケア(7):皮膚障害
抗がん剤はがん細胞に作用するだけでなく、正常な細胞へも影響を与えるため、副作用が現れることがあります。
そのため、抗がん剤治療を行うときには、副作用を軽減させる薬を用いることがあります。
また、患者さんが日頃からセルフケアを心がけることでも、副作用の予防や症状の軽減が期待できます。
「大腸がんトピックス」では、治療中に現れやすい副作用のセルフケアについて紹介していきます。
今回は、皮膚障害のセルフケアについてご紹介します。
原因
抗がん剤によって、皮膚の細胞の増殖が阻害されたり、爪の成長が阻害されて起こると言われています。
また、皮膚障害の中で、色素沈着はメラニン色素を生み出す細胞が活発になることで起こると考えられています。
症状
- ・ 湿疹ができる
- ・ 皮膚が赤くなる
- ・ 皮膚や爪が黒くなる「色素沈着」が起こる
- ・ 皮膚が乾燥してかゆくなる
- ・ 爪が変色したり変形したりする
- ・ 爪の周囲に炎症が起こる
など
皮膚障害は、多くの場合、抗がん剤治療終了後、しばらく時間がかかったとしても、症状は改善していきます。
また、抗がん剤の種類によって、これらの症状の出方や起こる時期は異なります。
セルフケア
「清潔」、「保湿」、「刺激からの保護」といった日常のスキンケアの継続が大切です。
- (1)入浴やシャワーで、皮膚を清潔に保ちましょう。
- (2)保湿クリームなどを塗り、皮膚の乾燥を防ぎましょう。
- ・ 保湿クリームなどは、爪全体にも塗りましょう。
- (3)皮膚に刺激を与えないようにしましょう。
- ・ 入浴や洗顔の際は、低刺激性の石鹸を使用し、十分に泡立て、きめ細かい泡でやさしく洗いましょう。
- ・ 熱いお湯の使用を避けましょう。
- ・ 肌にテープなどを貼ったときは、できるだけゆっくりとはがしましょう。
- ・ ひげをそるときは、カミソリは皮膚に負担をかけるので使用を避け、電気カミソリを優しく当てるようにしましょう。
- ・ 爪は、伸ばし過ぎや深爪に気をつけましょう。
- (4)日光に当たると色素沈着が悪化するおそれがあるので、日焼け止めクリームを使用したり、帽子、日傘、長袖の上着などで皮膚の露出を避けるなど、日焼けをしないようにしましょう。
抗がん剤による副作用のセルフケア
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