公開日:2012.12.06
【副作用】
抗がん剤による副作用のセルフケア(1):口内炎
抗がん剤はがん細胞に作用するだけでなく、正常細胞へも影響を与えるため、副作用が現れることがあります。
そのため、抗がん剤治療を行うときには、副作用を軽減させる薬を用いることがあります。
また、患者さんが日頃からセルフケアを心がけることでも、副作用の予防や症状の軽減が期待できます。
「大腸がんトピックス」では、治療中に現れやすい副作用のセルフケアについて紹介していきます。
今回は、口内炎のセルフケアについてご紹介します。
原因
抗がん剤により、口の中の粘膜(舌、歯ぐき、唇やほおの内側など)が傷害を受けて炎症を起こします。
また、口の中の細菌などの感染から起こることもあります。
症状
- ・ 痛み
- ・ 出血
- ・ 腫れ
- ・ 口の中がざらざらした感じ
- ・ 口の中の乾燥
など
一般的に、抗がん剤投与後、数日~10日後ごろに口内炎ができやすいと言われています。
口内炎がひどくなると、会話や食事がしにくくなり、体力が低下したり、イライラや不眠などが引き起こされたりすることもあります。
セルフケア
- (1)口の中の状態を観察しましょう。
- (2)歯磨きや、こまめなうがいを行って、口の中を清潔に保ちましょう。
- ・ 歯ブラシは毛が軟らかいタイプを選び、強くブラッシングしないように気をつけましょう。
- ・ 痛みや出血のため歯ブラシが使えない場合は、こまめにうがいをするだけでも効果的です。
- ・ 歯磨き粉やうがい薬は、メントールやアルコールが含まれていないものを選ぶとよいでしょう。
- (3)抗がん剤の治療を受ける前に、虫歯のある方は治療をすませておきましょう。
- (4)うがいや水分補給をこまめに行い、口の中が乾燥しないようにしましょう。
- (5)飲酒・喫煙は控えましょう。
- (6)バランスのよい食事や、十分な休養を心がけましょう。
- (7)口内炎ができたときは、熱いものや硬いもの、辛いものなどの刺激の強い食事は控えましょう。
- ・ 食材は、細かくきざんだり、ミキサーにかけたり、やわらかくなるように調理すると食べやすくなります。
- ・ 味付けは薄味にして、だしをきかせましょう。
抗がん剤による副作用のセルフケア
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