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HOME  >  患者さん・家族の闘病記  >  病気を経験したことで、より強くなった家族のきずな 74歳の闘病記(2)

患者さん・家族の闘病記

公開日:2015.09.30

二人三脚で大腸がんと向き合う、夫婦の記録

手術後に行う、抗がん剤治療(術後補助化学療法)があることは知っていましたか?

いえ、知りませんでした。手術で切除をして退院したら、それで治療は終わりだと思っていました。ただ、再発を防ぐためにはやったほうがいいということがわかったら、もう迷いはありませんでした。私の一番の心配ごとは再発でしたから。

術後補助化学療法を行っていたときの様子を教えてください。

点滴と飲み薬を使った治療で、期間は6ヵ月間でした。点滴は病院で行うので、私が車で送り迎えをしました。飲み薬は家にいるときに飲むので、飲み忘れることがないように、妻に「ちゃんと飲んだ?」と毎日確認していました。

正直に言うと、この時期が一番つらかったです。副作用で食欲がなくなったり、足の裏が真っ赤になったり、体がかゆくなったりして…。手のこわばりもありました。微熱が出て家事ができず、横になっているときもありましたね。

副作用が出たときはどうしていたんですか?

先生に伝えました。かゆみが出たことを伝えたときは、塗り薬を出してもらいました。血液検査の結果が悪かったときは、先生が「今日は点滴するのをやめておきましょう」と言ってくれました。

やはり気になることがあるときは、先生に伝えたほうがいいですね。

術後補助化学療法を終えてから最初の血液検査を受けて、結果を見た先生から「元通りになりましたね」と言われたときは、本当にうれしかったです。

運動や泊りがけの旅行も楽しめるように。病気を経験したことで、より強くなった家族のきずな。

術後補助化学療法を終えた、現在の状況を教えてください。

3ヵ月に1回血液検査と、半年に1回CT検査、1年に1回の内視鏡検査を受けています。

手術から3年目を迎えますが、血液検査の結果を聞くときは、今でもドキドキします。結果を見た先生から、「大丈夫ですよ」と言われるたびに、うれしい気持ちになります。再発が起きるのは、手術から5年以内が多いそうですね。「早く5年が経たないかな」と、妻とよく話しています。

再発のことばかり考えたくないということもあって、大腸がんが見つかる前から続けていたストレッチ教室に、また通いはじめました。前もって先生に、「ストレッチ教室にまた通いたいのですが、運動しても大丈夫でしょうか?」と相談したら、「プロレス以外なら、何をやっても大丈夫ですよ」なんて冗談を言って、笑わせてくれました。

旅行も楽しんでいますね。娘が年に1回ぐらい、計画してくれます。

大腸がんの治療を振り返り、現在の思いを教えてください。

夫は毎日病院にお見舞いに来てくれたり、薬を飲み忘れないように声を掛けてくれたりしました。手術から現在までの約2年間、私の血圧や体重などをずっと記録してくれて、ノート何冊分にもなっています。娘はインターネットで情報を集めてくれたり、入院中のサポートをしてくれたりしました。そういった家族の毎日の支えが、何よりもありがたかったです。

妻が病気になり、平凡な毎日を送れることがいかに大切か、身をもって味わいました。妻が作ってくれた弁当を持って仕事に行ける幸せを、毎日噛みしめています。

大腸がんの患者さんとご家族へのメッセージ

妻(患者さん)

夫は大腸がんに関する本をいろいろ買ってきてくれましたし、病気について知ることは大事だと思いました。それと、大腸がん検診を受けることもやはり大切ですね。親しい友達の中には、「恐いから受けない」という人もいます。でも、受けていた私ですら、大腸がんが見つかるまでには時間がかかりましたから「受けたほうがいいよ」と伝えています。あとは、やはりストレスをためないことですね。先生にも、「ストレスが一番の病気のもとだから、ためないようにしましょう」と言われています。

夫(患者さんの家族)

妻は不安なことがあっても弱音を吐かない性格なので、「頑張ろう」という言葉は、できるだけ言わないように気をつけていました。また、治療そのものを手伝うことはできなくても、情報を集めたり、通院に付き添うなど精神的に支えることは家族にもできます。妻の病気を通して家族が助け合ったことで、きずながより強くなったように感じています。

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当ウェブサイトは、大腸がんやその治療法などに関する一般的な情報を提供するものであり、特定の治療法などを推奨するものではありません。病状や治療法などに関しての判断は、担当医またはかかりつけの医療機関にご相談ください。