大腸がんQ&A
監修:佐藤 温 先生
弘前大学大学院医学研究科 腫瘍内科学講座 教授
公開日:2018.12.25
治療法の選択・決定
大腸がんと診断されたのに、検査ばかりです。早く治療を始めなくて大丈夫でしょうか?
早く治療が始まらないと心配になるかもしれませんが、多くの場合、大腸がんが数週間で急速に大きくなることはありません。
「早く治療を始めなくても大丈夫なのか」と心配になる患者さんもいるでしょう。しかし、多くの場合、大腸がんは長い年月をかけて大きくなりますので、診断後の数週間で急激に大きくなることは少ないと考えられます。
がんの治療では、「治療の効果を最大限に得ること」と「体への負担を最小限にすること」が大切です。また、がんの発生部位、進行度、患者さんの体の状態などによって最適な治療法は異なります。そのため、治療方針を決定する前に、がんの広がり具合や、心臓や呼吸機能、肝機能などの体の状態をしっかり検査しておく必要があります。
このような検査を時間をかけて行っているときは、主治医は「時間をかけても大丈夫」だと判断しているということです。
がんと診断されて不安や焦りがあると思いますが、まずは落ち着いて、ご自身の病状や治療方針を理解し、納得して治療を受けることが大切です。また、治療が始まるまでの間に、大腸がんのステージや標準治療、治療中の生活の仕方などについて情報収集しておくのも良いでしょう。
【検診】がん検診へ出陣じゃ「がん検診受診率向上に向けた集中キャンペーン」
2023.09.29
【治療全般】大腸がんの治療を受けている患者さんが災害に対して備えておきたいこと
2023.09.01
2023.08.21