医療従事者インタビュー
公開日:2012.03.30更新日:2017.02.27
「大腸癌治療ガイドライン」ってなに?
目次
- 1.「大腸癌治療ガイドライン」作成の目的
- 2.「大腸癌治療ガイドライン」を患者さんが知るメリット
- 3.「大腸癌治療ガイドライン」の活用法
ガイドラインは、大腸癌研究会のWEBサイトで公開されています。一般の方向けに作成された『患者さんのための大腸癌治療ガイドライン』も、同じく公開されています。患者さんだけでなく、ご家族の方がご覧になるケースも多いようです。
一般の方は、必ずしもガイドラインを隅から隅まで読み、理解する必要はありません。現在受けている治療法と、ガイドラインに書かれている治療法との違いを確認するときや、治療法の選択が必要になったときなどに、参考になさってはどうでしょう。
患者さんがガイドラインの内容(標準治療)を知ることで、患者さんと医師が、お互いの考えを理解しやすくなるというメリットがあります。しかし、患者さんにはガイドラインがまだまだ浸透していない印象があります。ガイドラインは、患者さんと医師が治療方針を一緒に考えていくためのプラットフォーム(土台)です。患者さんが治療方針について医師と十分に話し合い、納得して治療を受けるためには、ガイドラインの内容を知っておく必要があります。
大腸がんの根本的な治療法は、手術でがんを完全に取りきることです。しかし、手術で目に見えるがんが取りきれたとしても、目に見えないがん細胞が体内に残っていると、再発する可能性があります。術後補助化学療法は、この再発をできるだけ防いで、元気に生活できる確率を高めるために、手術の後に行う化学療法のことです。
ガイドラインを見ることで、術後補助化学療法の選択肢は複数あることが分かります。患者さんと医師が、ガイドラインの内容を共有して、治療について一緒に考えていくことが大切です。