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医療従事者インタビュー

公開日:2012.03.30

EBM・標準治療とは

目次

吉田雅博先生

新しい治療法が標準治療として認められ、推奨されるまでの過程

新しい治療法が、実際に治療の現場で標準治療として認められていくまでには、どのような過程を経るのでしょうか?

新しい治療法のエビデンス(科学的根拠)が蓄積され、推奨される治療法として専門家たちに認められると、診療ガイドラインに掲載されます。治療の現場にいる医師たちは、診療ガイドラインを参考にしてその治療法を習得し、やがてどの病院でもその治療法が受けられるようになっていきます。また、日本では保険で認められているかどうかも大きなポイントになります。つまり、新しい治療法が標準治療になっていくには、エビデンスの蓄積と、どの病院でも広く行われるようになるまでの時間が必要となるのです。

エビデンスとなる数多くの臨床研究の中で、どのような研究が重視されるのでしょうか?

より信頼性の高い研究が重視されます。特に重視されるのは「メタアナリシス」という臨床研究です。これは、ある治療を行う場合と行わない場合を比べた複数の臨床試験のデータを集め、統合的に解析することによって、信頼性の高い結果を得る研究です。それらの新たな臨床研究が、エビデンスとして蓄積されていくのに伴って、推奨される標準治療も見直されていきます。その点で『大腸癌治療ガイドライン』は、薬や治療法が新たに承認されたるたびに改訂されていて、内容は極めて新鮮です。よく吟味された、素晴らしいガイドラインだと思います。

治療効果が高いことが確かめられた新しい治療法であれば、標準治療としてすぐに推奨されるのでしょうか?

いくら治療効果が高い治療法でも、すぐに標準治療として推奨されるとは限りません。例えば、限られた病院でしか受けられないような治療法は、その時点では標準治療となりません。このような治療法が、標準治療となるまでには、しばらく時間がかかるでしょう。

主治医は、患者さんの意向を聞き入れながら、診療ガイドラインや根拠となる研究結果を十分に吟味し、治療効果とともに、治療を受けられる場所や費用、副作用などを総合的に考え、患者さんに最適な治療法を提案します。患者さんやご家族には、その提案内容を検討して、自分が一番いいと思える治療を選んでいただきたいのです。

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