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HOME  >  医療従事者インタビュー  >  外来化学療法とはどのようなもの? 濱田麻美子先生(1)

医療従事者インタビュー

公開日:2016.02.01

看護師からみた外来化学療法の治療現場

神戸市立医療センター中央市民病院
外来師長
濱田麻美子先生

近年では、大腸がんの抗がん剤治療(化学療法)は、入院ではなく通院(外来)で行われることが多くなりました。この外来化学療法の現場では、医師以外の医療スタッフも大きな役割を果たしています。今回は、外来化学療法センターでの治療の様子と、その中での看護師の役割について、神戸市立医療センター中央市民病院の看護師である濱田麻美子先生にお話をうかがいました。

目次

化学療法は、今や通院して行う時代。患者さんの状態によっては仕事と治療を両立することも可能。

化学療法は通院でも行われるのでしょうか?

化学療法は、入院ではなく通院して行うのが一般的になってきています。かつて化学療法は、吐き気がひどくて食欲もわかないため、入院して点滴で栄養をとる必要がありました。そのため、化学療法と聞くと、いまだに多くの方は入院して行うというイメージが強いようです。しかし、抗がん剤の進歩や、吐き気止めなどの抗がん剤の副作用を和らげる薬(支持療法)の進歩によって、外来での抗がん剤治療(外来化学療法)が普及してきました。

外来化学療法のメリット・デメリット

メリット
  • 治療開始前とほとんど変わらない日常生活を送れる
  • 入院生活による精神的負担がかからない
  • 患者さんの状態によっては仕事や家事などを続けることが可能
デメリット
  • 通院時間や外来での待ち時間がかかる
  • 自宅での体調変化に対する不安がある

…など

外来化学療法には、どんなメリットがあるでしょうか?

治療を受けながらも、化学療法を開始する前とほとんど変わらない日常生活を送れることです。それにより、入院生活で感じるような精神的負担がかかりません。

また、患者さんの状態によっては、仕事や家事などを続けることが可能です。例えば、治療を開始した最初の数週間は短時間勤務をして、慣れてきたら少しずつ勤務時間を延ばしていくというやり方で復職した方もいらっしゃいます。なかには、抗がん剤の点滴を終えた後、そのまま夜勤の仕事に向かう方もいます。

反対に、外来化学療法のデメリットは何でしょうか?

通院時間や外来での待ち時間がかかってしまうことでしょうか。ただし、外来の待ち時間が長いのはがんに限らず、他の病気でも多くの方々を悩ませる問題といえます。また、「化学療法は入院して行うもの」というイメージが強い方は、治療開始前に、「自宅にいるときに副作用が出たらどうしよう」といった不安を感じることが多いようです。しかし、外来化学療法を行う病院では、帰宅後に気になる症状が出た場合の医療体制を整えていますので、安心してください。

外来化学療法センターでは、リラックスして治療を受けられる工夫がされています。

外来化学療法の大まかな流れをお教えください。

当院では、患者さんは受付をした後、採血や採尿などの検査を行います。30分~1時間ほどで検査結果が出たら医師の診察を受け、その日に化学療法を行っても問題がないか医師が判断します。問題がなければ、患者さんは外来化学療法センターで受付をし、準備が整ったら点滴による化学療法が開始されます。点滴時間は治療法によって異なりますが、大腸がんの術後補助化学療法であれば2時間半~3時間です。点滴が終了する頃に、看護師が自宅での注意点を説明します。治療法によっては自宅で携帯用ポンプによる抗がん剤投与が必要な場合もありますので、そのような方にはポンプの取付けを行います。それが終わると患者さんは会計をして帰宅するという流れです。

また、通院の間隔は治療法によって異なりますが、ほとんどの場合2~3週ごとです。ただし、治療を開始して最初の2回ほどは様子をみるために、毎週通院してもらうこともあります。
術後補助化学療法にはどんな「レジメン」があるの?

外来化学療法の流れ(時間は、大腸がんの術後補助化学療法を行う場合の目安です)

抗がん剤の点滴を受ける外来化学療法センターには、どのような特長があるでしょうか?

点滴は長時間に及ぶため、リクライニングチェアやベッドで点滴を受けます。当院では、リラックスして治療を受けられるように、各リクライニングチェアはカーテンで仕切れるようになっており、明かりには、間接照明を採用しています。点滴中は備え付けのテレビを見たり、CDで音楽を聴いたりしながら過ごす方もいます。書籍コーナーには病院独自に作成したパンフレットなどをそろえ、患者さんがご自身の病気や治療などについて学べるようになっています。

神戸市立医療センター中央市民病院 外来化学療法センターの様子

  • カーテンを閉めることで、プライベート空間を確保することができます。

  • リクライニングチェアには、テレビが備え付けられています。

  • 患者さんが描いた絵が壁に飾られ、季節を感じさせてくれます。

  • 観葉植物や音楽が、リラックスした雰囲気を与えてくれます。

  • 書籍コーナーには、がんの解説書などがそろっています。

  • 病院が独自に作成したパンフレットで、化学療法を分かりやすく学べます。

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