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大腸がんQ&A

監修:佐藤 温 先生
弘前大学大学院医学研究科 腫瘍内科学講座 教授

公開日:2018.01.15

高齢の方の治療

高齢者に対する抗がん剤の効果は明らかになっているのでしょうか?

高齢の患者さんに対して抗がん剤が効くかどうかのデータはまだ十分にありません。特段、高齢だからといって、効く/効かないの判断は現時点ではできません。

国立がん研究センター中央病院は、非高齢者と比較して高齢者に抗がん剤がどの程度効くかということを調べる予備的な調査を行いました。しかし、高齢の患者さんの人数が少なかったため、科学的に意味のある結果を出すことができませんでした。つまり、今の段階では、高齢の患者さんに抗がん剤が効くかどうかについての判断はできません。

みなさんの周りにも、同じ年齢の高齢者なのに見かけも体力もまったく違う人がいると思います。このように、人は年齢を重ねるほど身体の状態の個人差が大きくなります。がんの治療方針は年齢だけで決まるものではなく、個々の患者さんの身体の状態や、患者さん自身の希望なども考慮して決まりますので、医師とよく話し合うことが大切です。

※調査の概略
調査対象は2007~2008年に国立がん研究センター中央病院を受診した肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、肝がんの患者さんです。これらの患者さんを高齢者と非高齢者に分けて、抗がん剤治療と緩和治療による生存日数が比較されました。しかし、70歳以上の患者さんが全体の21%と少なかったことなどから、科学的に意味のある結果(エビデンス)は得られませんでした。このことから、高齢の患者さんに対する抗がん剤の効果を明らかにするためには、大規模な人数での調査が必要であるとされました。

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当ウェブサイトは、大腸がんやその治療法などに関する一般的な情報を提供するものであり、特定の治療法などを推奨するものではありません。病状や治療法などに関しての判断は、担当医またはかかりつけの医療機関にご相談ください。